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iBCS パッケージが Linux 上での FreeBSD バイナリの実行をサポートし
ています.しかし,これは古い上にメンテナンスもされていません.筆者は実
行することができませんでした.もし,うまく動かすことができた方がいらっ
しゃればぜひ教えてください.
FreeBSD では Linux のバイナリ(a.out, ELF 形式の両方)を実行することがで
きます.これを行うためには,以下の3つの手順を行う必要があります.
- Linux 互換を有効にします.これを行うには(FreeBSD 2.2.2の場合 ---
他のバージョンでは細かい部分が異なるかもしれません)
/etc/rc.conf を編集し,
linux_enable="NO"
の部分を
linux_enable="YES"
としてシステムを再起動します.Linux のバイナリサポートを呼び出す別の方
法として,/usr/bin/linux コマンドを実行する方法があります.こ
ちらの方法なら再起動する必要はありませんし,常に Linux バイナリサポー
トをロードしておく必要はありません(つまりメモリを節約できます).
新しい FreeBSD カーネルを構築するならば,FreeBSD のカーネル設定ファイ
ルに
options COMPAT_LINUX
という行を追加するのを忘れないでください.
- Linux バイナリにライブラリがダイナミックリンクされている場合には,
Linux の共有ライブラリをインストールする必要があります.これは,
FreeBSD 2.2.{2, 5, 6} では
linux_lib-2.4.tgz パッ
ケージとして入っています(新しいバージョンが入手可能かもしれません).パッ
ケージをインストールするには,次のコマンドを実行します.
pkg_add <path_to_package>/linux_lib-2.4.tgz
<path_to_package> はパッケージが置かれているディレ
クトリです.
pkg_add ftp://ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/packages-stable/All/linux_lib-2.4.tgz
を実行するか /stand/sysinstall を再実行することでネットワーク
からインストールすることもできます.``Configure'', ``Packages'' を入力
して,メニューを使います.スタティックリンクされた Linux のバイナリを
実行する場合には,以下のコマンドで実行します.
brandelf -t Linux <スタティックリンクされたLinuxのバイナリの名前>
- 実行したい Linux のプログラムをインストールします.インストール
先は ext2fs ファイルシステムでも UFS ファイルシステムでも構いません.
FreeBSD での ext2fs ファイルシステムの利用については,
FreeBSD で ext2fs ファイルシステムをマウントするの章を参照して
ください.
筆者はこの方法で Linux 版の Applixware 4.3 と Netscape 3.01 (どちらも
ELF 形式)を FreeBSD 2.2.2 上で実行させることに成功しました.(もちろん,
FreeBSD 用の Netscape 4 があることは知っています.) Linux 用の
acroread と StarOffice 3, 4 も FreeBSD 上で動作しました.StarOffice 5
は Linux のネイティブスレッドに依存しており,現在は FreeBSD 上では動作
しません.この話題についての詳細な情報については,FreeBSD の関連ドキュ
メントを参照してください.
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