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この章では、Noname ボードに関するより詳しい情報を提供します。ここで
は、自分でシステムを組み立てようとする場合のヒントと情報が記載されて
います。
まず、
Noname ボードの写真 をご覧下さい。
なお、この章では Noname ボードのパフォーマンスの目安となるベンチマークの
結果も掲載してあります。
Noname ボードを購入する場合には、本当にローエンドのマシンで、他の Alpha
に比べて低い性能しか出ないことに注意して下さい。Noname は確かに良い
ボードですが(とくに TGA グラフィックカードと組み合わせた場合)、購入を
決断する前に、一度お目当てのアプリケーションを走らせてみてください。
Noname ベースのシステムのなかでは、Universal Desktop マシン(
UDB)が最も
低価格になっています。UDB は Noname をベースにして、多数のハードウェアを
追加した構成となっています。最新の UDB は、現在 99 ドルで売られています。
Linux を走らせるために OSF/1 PALcode が必要です。
Digital 社の ftp サイト
から 、DEC が作成したファームウエアである SRM コンソールを
ダウンロードすることができます。この SRM コンソールには 2 つの重大な
問題点があることが分かっています。1 つめは 2〜3MB のメモリーを
消費するということ、2 つめは IDE ドライブから起動することが
できないということです。幸いにも、フリーな
MILO を使えばこの問題を
回避することができます。MILO であれば、ソースも入手することができます。
- キーボード
DEC Unix(以前は OSF/1 と呼ばれていました)を動かすには、PS/2 コネクタを
持つボードを入手する必要があります。そうでなければ、より安い AT コネクタの
ケースとキーボードを使用すれば良いでしょう(Nekotech は、スロット部分に
PS/2 コネクタを配置した Noname マザーボードを扱っているようです。これを
使えば、シリアルポートをマウスに占有されずに、通常の(安い) AT ケースを
使うという、両方のメリットを受けることができます)。
PS/2 と AT タイプの唯一の違いは、キーボードのコネクタの
形状だけです。電気的なインタフェースは同一です。実際、AT タイプから PS/2
タイプへ変換するコネクタが安く売られています。 PS/2 タイプの利点としては、
2 番目のコネクタに PS/2 マウスを使用できることです(つまり、
シリアルマウス用にシリアルポートを 1 つ占有されることがなくなります)。
しかし、もう 1 度繰り返します。規模の経済が働いて、シリアルマウスは安く
一般的になっていますが、PS/2 タイプのマウスはそうではありません。
- メモリ
SIMM の種類には注意が必要です。とくに、論理パリティ方式の SIMM は
動作しません。70ns、36 ビットタイプの SIMM を使用する必要が
あります。ECC SIMM と呼ばれるタイプです。詳しくは、 OEM デザインガイドを
参照してください。
さらに、16MB 以下のメモリでは起動しないファームウエアがあることに
注意してください。ARC コンソールと古いバージョンの SRM コンソールが
そのタイプです。MILO と最新の SRM コンソールでは 8MB のメモリでも
起動させることができます。
私たちが知っている限りでは、 ISA カードは動作しています。ボード上に
搭載されているインタフェースのドライバや、いくつかの ISA カードはすでに
動作しています(たとえば、decpa、ne2000 イーサネットカード、
サウンドカード、内蔵モデム等)。ただし、 SRM コンソール上で、isacfg
と呼ばれるコマンドを用いて PCI/ISA ブリッジの設定をする必要があります。
isacfg には enadev というマニュアルに書かれていないオプションがあり、
これを使って ISA カードを使用可にできます。
以下の数値は、DEC Unix 上での値です。Linux/Alpha は現時点では最適化が
不十分ですので、これによって Noname の性能の目安としてください。
233MHz, 1MB 2 次キャッシュ
-------------------------------------------------
DRAFT 0.02 Performance Flash AXPpci33, 233MHz
Digital UNIX 3.2 1MB BCache
-------------------------------------------------
SPEC CINT92
SPECint92 100.2
SPECbase_int92 91.2
SPEC CFP92
SPECfp92 112.7
SPECbase_fp92 107.8
LINKPACK
64-bit Double-Precision
100x100 MFLOPS 17.32
1000x1000 MFLOPS 93.95
Dhrystone
V1.1 instructions/sec 263.012
v2.1 instructions/sec 250.000
Whetstone
Single-precision KWIPS 249.292
Double-precision KWIPS 211.255
DN and R Labs CPU2
MVUPS 274.47
SLALOM
Patches 5,686
MFLOPS 40.07
Livermore Loops
Geo. mean MFLOPS 21.95
CERN
CERNS units 28.99
-------------------------------------------------
多くの詳細な情報が
Digital's ftp server にあります。
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