9. Promise FastTrack の RAID 機能無効化

この節を読んでいるということは、 Promise Technology FastTrach カードや、 あるいはマザーボードのオンボードチップの、 (以前はquasi-hardware RAID と言っていた) 疑似 RAID 機能にうんざりしているのかもしれませんね。

9.1. ケースその 1 :RAID を使わない OS

Promise FastTrack の RAID 機能を無効にして、 普通の平凡な IDE カードで使うことはできます。 非常に簡単です。次の手順に従って下さい。

  1. まず Append 行を 正確に決めて下さい。 わからなければ、 Section 7.2 を見て下さい。

  2. /etc/lilo.conf を修正して、 現在のカーネルのブートセクションに、 append="Append 行" を追加して下さい。 繰り返しますが、詳細は Section 7.2 を見て下さい。

  3. /sbin/lilo とタイプして、リブートして下さい。

さあ、これでハードディスクが分かれて見えるはずだし、使うこともできます。 これまでに RAID ミラーにパーティションを作っていた場合は、 二つのメンバーディスクの各々に、 適宜パーティションがあるのがわかるでしょう。 RAID ミラーに格納してあったデータがあるのもわかるはずです。

9.2. ケースその 2:RAID を使っている OS

//boot/usr、それに etc を RAID パーティションで使っている Linux コンピュータの、 RAID を無効にしたければ、 まず最初に、 /usr/src/linux/.config/etc/fstab、それに /boot/vmlinux を含むデータのバックアップを取って下さい。 そして電源を切り、それから電源を投入して下さい。 boot: プロンプトが出たら、 linux に続けて Append 行 をタイプして下さい。 システムがうまくブートしない場合は、 緊急用のレスキュー/ブートフロッピーディスクを入れて、 フロッピーディスクから立ち上げて、 boot: プロンプトで、 linux とタイプし、 続けて、Append 行 をタイプして下さい。 それでもブートできない場合は、 安全に RAID を無効にすることはできません。 つまり、RedHat CDROM #1 から立ち上げて、 Linux を再インストールするしかないということです。 繰り返しになりますが、 boot: プロンプトで、 linux とタイプし、 続けて Append 行 をタイプして下さい。

Linux 機のブートがうまくいったら、 まずデータがすべて使用可能で、正しいことを確認して下さい。 場合によっては、 /boot にあるテキスト形式の設定ファイルと、 LILO のバイナリファイルが壊れているかもしれません。 もし壊れていれば、バックアップからリストアするか、 /etc/lilo.conf を再設定して、 /sbin/lilo を実行し、 カーネルの再コンパイルと再インストールを行なう必要があります (再コンパイルには無修正の .config、 つまり Promise RAID サポートを入れていないものを使って下さい)。

Linux 機が立ち上がり、ファイルがすべて無事なら、 /etc/lilo.confAppend 行 を追加し、 /sbin/lilo を実行してリブートして下さい。

OS ディスクの RAID を無効にしたけれども、 後でやはり RAID を使いたくなった場合は、 データをバックアップしてから、Linux を再インストールして下さい。 このように心変わりをして、 Linux の OS ディスクに RAID を戻したくなった場合、 現在のデータを犠牲にしなければならないかもしれません。