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11. 関連情報

パッケージを入手するときには,特別な理由がない限りはできるだけ新しいも のを入手しましょう.

11.1 既製のブートディスクの入手

ここで挙げるのはディストリビューションのブートディスクの配布元です. マシンに負荷をかけないために,ミラーサイトを使うようにしましょう

ディストリビューションのブートディスク以外にも,以下のようなレスキュー ディスクのイメージが入手可能です.特に指定しない限りは http://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/recovery/!INDEX.html ディレクトリにあります.

  • tomsrtbt, 作者は Tom Oehser さん.カーネル 2.0 ベースの 1 枚のブート/ルートディスク.たくさんの機能とサポートプログラムが付いて います.IDE, SCSI, テープ,ネットワークカード,PCMCIA 等をサポート. ディスクの修復とデータ書き戻しのためのユーティリティプログラムが約 100 個入っている.このパッケージには,必要に応じて新しいものを追加できるよ うに,イメージの分解と再構成のためのスクリプトも入っている.
  • rescue02, 作者は John Comyns さん.カーネル 1.3.86 ベースの レスキューディスク.IDE, Adaptec 1542, NCR53C7,8xx をサポート.ELF バ イナリを使っているが,どんなシステムにでも使えるだけのコマンドが入って いる.他の SCSI カードのサポート用に起動後にロードできるモジュールがあ る.RAM ディスクが 3M 必要なので,メモリが 4M のマシンでは動作しないと 思われる.
  • resque_disk-2.0.22, 作者は Sergei Viznyuk さん. 必要な機能が全部揃っている,カーネル 2.0.22 ベースの1枚のブート/ルー トディスク.IDE と多数の SCSI コントローラ,ELF, a.out を組み込んであ る.多数のモジュールや,ディスク修復・データ復旧用のユーティリティが入っ ている.
  • cramdisk イメージ,カーネル 2.0.33 ベース.メモリが 4M や 8M のマシンでも利用可能.math エミュレーションとネットワーク(PPP, dialin スクリプト,NE2000, 3C509),パラレルポート用 ZIP ドライブをサポー ト.このディスクイメージは RAM が 4M の 386 も起動できる.ネットワーク から DOS パーティションまでダウンロードに利用できるように,MSDOS サポー トも入っている.

    http://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/recovery/images

11.2 レスキューパッケージ

レスキューディスクを作るためのパッケージは metalab.unc.edu でいくつか 入手することができます.こうしたパッケージを使うと,入れるファイルをセッ トでまとめて指定したり,ブートディスクの作成を(程度はいろいろありますが)ソフト ウェアで自動化することができます.詳しくは http://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/recovery/!INDEX.html をご覧ください.ファイルの日付はよく確認してください.というのも, 一部のパッケージは何年間も更新されておらず,RAM ディスクにロードする圧 縮形式のルートファイルシステムの作成もサポートしていません.筆者が知る 限りでは,このような古いパッケージは Yard だけですが.

11.3 Graham Chapman さんのシェルスクリプト

Graham Chapman さんはブートディスクの作り方の例として,便利なスクリプ トのセットを作成しています.この HOWTO の前のバージョンではこのスクリ プトを付録として入れていましたが,現在は文書に載せるのはやめてウェブペー ジに置いています:

http://www.zeta.org.au/~grahamc/linux.html

このスクリプトを使えば便利さが分かると思いますが,説明はよく読んでくだ さい.例えば,スワップデバイスを間違えて指定すると,ルートファイルシス テムが跡形もなく消去されてしまいます.使う前にはちゃんと設定されている か確かめましょう.

11.4 LILO -- Linux ローダ

作者は Werner Almesberger さんです.優れたブートローダですし,ドキュメ ントにはブートセクタの内容やブートプロセスの初期段階に関する情報が書か れています.

ftp://tsx-11.mit.edu/pub/linux/packages/lilo/ から ftp で 入手することができます.metalab やそのミラーからも入手することができま す.

11.5 Linux FAQ と HOWTO 文書

色々なところに置いてあります. usenet のニュースグループ news.answerscomp.os.linux.answers を見てください.

FAQ は http://linuxdoc.org/FAQ/Linux-FAQ.html で入手できますし,HOWTO 文書は http://linuxdoc.org/HOWTO/HOWTO-INDEX.html で入手できます. Linux 関連の文書のほとんどは Linux Documentation Project のホームページ で入手できます.

11.6 RAM ディスクの使い方

新しくなった RAM ディスクの動作に関する優れた文書が Linux カーネルに付 属しています. /usr/src/linux/Documentation/ramdisk.txt を見てください.これは Paul Gortmaker さんが書いたもので,圧縮ファイル システムの作り方が書いてあります.

11.7 Linux のブートプロセス

Linux のブートプロセスの関する情報へのポインタをいくつか示しておきます:

  • 「The Linux System Administrators' Guide」にはブートについての章 があります. http://linuxdoc.org/LDP/sag/c1596.html をご覧ください.
  • LILO の ``Technical overview'' http://metalab.unc.edu/pub/Linux/system/boot/lilo/lilo-t-20.ps.gz は,カーネルがスタートするまでのブートプロセスを下位レベルから記述した 技術的文書として,非常に優れたものです.
  • ソースコードは究極のガイドです.ブートに関連するカーネルのファイ ルをいくつか挙げます.Linux カーネルのソースコードを持っていれば,マシ ンの /usr/src/linux にあると思います.これ以外にも, Shigio Yamaguchi さん(shigio@tamacom.com) が作成された素晴らしい ハイパーテキストカーネルブラウザが http://www.tamacom.com/tour/linux/index.html にあります.以下に関連ファイルを示します:

    arch/i386/boot/bootsect.S,setup.S

    ブートセクタに関するアセンブリコードがある.

    arch/i386/boot/compressed/misc.c

    圧縮されたカーネルの展開に関するコードがある.

    arch/i386/kernel/

    カーネルの初期化のコードがある.setup.c に ramdisk 変数がある.

    drivers/block/rd.c

    RAM ディスクドライバがある.rd_load 手続きと rd_load_image 手続きはデバイスから RAM ディスクにブ ロックをロードする.identify_ramdisk_image はファイ ルシステムの種類を判別し,展開するかどうかを決める.


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