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7. FAQ

7.1 私は winmodem を持っていますが Linux で動くでしょうか?

たぶんだめでしょう。前記の「どの Linmodem ハードウェアがサポートされて いますか?」のセクションをご覧ください。そして Linux モデムの互換性 (Linux Modem Compatibility)について Rob Clark のサイトdatabase をチェックしてください。

7.2 "device or resource busy" というエラーがでました。

  • ISA モデムをお持ちの場合は、IRQ と DMA のリソースを割り当てるための isapnptools を使用しましたか? 詳しくは前述の "ISA プラグ・アンド・ プレイ" をご覧ください。
  • あなたが作成したデバイスファイルは正しいか、念入りにチェックし、 IRQ のコンフリクト(衝突)がなくなるようにしてください。 全てうまくいっているように見えるのに動かない場合は、 Linmodems.org メーリングリスト で、誰か別の人が同じ問題を持っていないか(そして解決済みでないか)をチェ ックしてください。または、自分自身で解決して、その結果を他の人に知らせ るように試みてください。

7.3 fixscript または insmod で "unresolved symbols" になりました。

Unresolved symbol は、バージョン不一致の本物の脅威です。そして一般的に は悪いことにバイナリモジュールではほとんど避けられません。 fixscript が unresolved symbol と報告する場合、または unresolved symbol にもかかわらずモジュールが動作しないなら、そのカーネルとモジュールの組み 合わせは運が悪いのでしょう。しかし、以下のようなシンボルが含まれる、いく つかの共通なケースもあります。

  • slhc_xxxx: たぶん modem や ppp モジュールを挿入する前に slhc モジュールを insmod する必要があるでしょう。
  • printk, jiffies: あなたのカーネルは、たぶん SMP を enable にしてコンパイルされているのでしょう。どのバイナリモジュールも SMP-safe であることは分かっていません。そして、たぶんシングルプロセッ サ・マシン上のシングルプロセッサ・カーネル(つまり、SMP が disable に なっている)でのみ動作するでしょう。カーネルの再コンパイルを試すか、 そうでなければ SMP が disable のバージョンを入手するべきです。 (ありがとう Tom Reinertson (treinertson(at)uswest.net))
  • tty_xxxx と esscom.o: 初期の fixscript は、このモジュール内のバージョン固有のシンボルを扱う ことができませんでした。新しいバージョンは、 http://www.test.dclabs.com.au/linmodem/fixscript で入手できます。これは、このモジュールを fix できるはずです。
モジュールの動作が不安定な場合、ある条件下ではそれらのシンボルにたまたま 当たらないでいる一方、別の条件下ではそれらにぶつかってしまうのでしょう。 同じような状況で異なる関数のセットをコールする別の ppp ダイアルアッププロ グラム (wvdial, kppp) を試してみてください。 また、LUCENT モジュール用に設計された fixscript も、あなたのモジュールで 使用されているシンボルを "fix" していない可能性があります。 動作する組み合わせが見つからない場合は、モジュールにより密接にバージョンが マッチするカーネルの「ダウンロード」を検討してください。

7.4 PCTel のモデムが動作しません。

  • モジュールにカントリーコード・パラメータを与える必要がありますか? 付録をご覧ください。
  • 適切なドライバモジュールを使用していますか? PCTel ドライバは何種類 か存在します(前述の "どの Linmodem ハードウェアがサポートされている か?" をご覧ください)。他のどれかを試してみるとよいかもしれません。

7.5 モデムがダイヤルして接続できますが、コネクションが落ちます。

これは、よく寄せられる問題ですが解決策は少しあるか、またはありません。

  1. これは、モジュールは正常にインストールされていて動作しますが ppp の 設定に問題があるのでしょう。特に、ログに"peer is not authorized" と いうエラーがあるなら、/etc/ppp/options の中の "auth" を "noauth" に 変更し、かつ/または、"auth" と "lock" をコメントに (行の先頭に '#' を書く)してみて下さい。Corel には、これに関する FAQ があります。 http://linux.corel.com/support/html/9314.htm
  2. あるカーネル/モジュールの不一致で、同じモジュールとハードウェアで wvdial ではこのエラーが出ないが、kppp のようなプログラム ではこのエラーが出るという報告があります。 他の ppp ダイアラを試してみるとよいかもしれません。
  3. 最後に、先に言及したサウンドのサポートとの関係の可能性があります。 カーネル内のサウンドサポートの有無で、ltmodem.o の機能を比較すると、 ダイアルインは OK ですが、サウンドサポートが無いカーネルでは ppp が できません。

    ほとんどの Linux ディストリビューションは、カーネルに一致したカーネル・コ ンフィグレーションファイルをおきます。Debian に関連するディストリビューシ ョンの場合、それは下記のファイルです。

      /boot/config-version
    
    実際的な選択は、下記ですぐに表示することができます。
      grep SOUND /boot/config-version |grep -v not
    
    2.2.17 バージョン固有の例を示します。

    # grep SOUND  /boot/config-2.2.17 |grep -v not
    CONFIG_SOUND=m
    CONFIG_SOUND_OSS=m
    CONFIG_SOUND_SB=m
    CONFIG_SOUND_MPU401=m
    CONFIG_SOUND_YM3812=m
    CONFIG_SOUND_VMIDI=m
    CONFIG_SOUND_YMPCI=m
    CONFIG_LOWLEVEL_SOUND=y
    

    CONFIG_SOUND=m または CONFIG_SOUND=yes のどちらでも、カーネルがサウンドを (シンプルなサウンド出力として)サポートしていることを表します。

    これらのヘルプが無いなら、モジュールに密接なカーネルバージョンを使うことを 考えた方が良いかもしれません。さもなければ、 Linmodems.org のメーリングリストで質問して下さい。

7.6 コネクションを閉じるか、ドライバをアンロードするとカーネル・パニック が起きます。

これの解決法は 2 つあります。下記の何れかで動くでしょう。

  • 別の ppp ダイアラ (wvdial, kppp) を試してみる。
  • モジュールがカーネルの中にとどまる、つまりアンロードされないように 設定する。

7.7 何も動いていないようにみえます。誰に助けを求めればよいでしょう?

  • あなたのモデムがそのモジュールで本当にサポートされているのか 二重チェックをしてください。上記の「どの Linmodem ハードウェアが サポートされているのか?」の項をご覧ください。
  • インストールプロセスのどの時点でだめになるのかを見極めてください。 その時点で使用されるコマンドの man ページをチェックし、問題の原因を 突き止めることができるか、見てください。

全くわからないようであれば、以下の「トラブルシューティング」の項を見て ください。そして Linmodems.org に書いてあるように完全な情報を添えてメーリングリストにメッセージを送る ことを考えてください。

7.8 winmodem のドライバは誰が書いたのですか。彼(女)と連絡をとるには どうすればよいですか?

たぶん、メーカの誰かに連絡をとっても、その人はたぶんソースコードをアップ デート/リリース/変更する権限を持たないでしょう。そして、いずれにせよ、 その人はたぶんあなたの電子メールに返事を出すことはないでしょう。 例えば http://lwn.net/1999/1209/a/lucent.html を見てください。


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