次のページ 前のページ 目次へ

9. Linux を自動ブートさせるための別の方法。特に FAT32 を使用しているユーザー向け。

この章で紹介している方法は、全てのバージョンの Windows 95 で動作しま す。ファイルシステムが FAT32 であるかどうかも関係ありません。この章で は、2つの方法について述べます。最初に紹介するのは、一番シンプルな方法 です。

9.1 方法1

これは、Autoexec.bat を使って、ブート中に Linux.bat を名づけられたファイルを呼ぶという方法です。

  • A. EDIT もしくはメモ帳のようなテキストエディター [訳注: 保存す る形式がテキストファイルであるもの。ワープロ類(含ワードパッド) は不可] を使用して、Linux.bat という名前のファイルを作成します。 ファイルに記述する内容は以下に示すようにします。
    @echo off
    cls
    echo.
    echo.
    echo.
    echo.
    choice /t:y,5 "Do you wish to boot Linux? "
    if errorlevel 2 goto End
    c:\loadlin c:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro
    :End
    
    このバッチファイルで行っていることは、以下のとおりです。まず、 画面を消去し、4行の空行を作り、引用符で囲まれた文字列のあとに [Y,N] を付けたものを表示し、キーが押されるまで 5秒間待ちます。 ここで 5秒以内にキーが押されなかったら、デフォルトである Y が選 択されたとみなされ、Linux が立ち上がります。もし Y もしくは N が選択された場合は、それぞれに応じた処理がなされます。たとえば、 N が選択された場合、このバッチファイルは即終了し、 Autoexec.bat の残りの部分が実行されます。また、Y が選択された場合は、 もちろん Linux がロードされます。

    4行の空白行が気に入らなければ、echo. と書かれている行の数を変更 してください。画面の消去が不要であれば、cls と書かれた行を削除 して下さい。choice コマンドについている /t スイッチの部分は、 キー入力を 5秒間待ち、その間入力がなかった場合に使用される値を Y にするということを表わしています。 5秒のタイムアウトの後に Windows 95 が立ち上がってくるようにした ければ、この y と書かれているところを n と書きかえて、次のよう にして下さい。

    choice /t:n,5 
    

    また、待ち時間を 0 から 99秒までの範囲で変更することができます。 choice コマンドについて詳しく知りたければ、 c:\windows\command に移って、コマンドプロンプトから

    choice /? 
    

    と打ち込んでみてください。

    *注意:* あなたの構成に合うように、 Linux を起動する部分の行を書 き換える必要があります。Linux をうまくブートさせるために Loadlin をどのように設定すればよいかの例については、4.I 章を参 照してください。

  • B. 次に、Autoexec.bat ファイルが存在していなければ、テキストエ ディターを使用して作成します。それから*最初の*行を次の通りにしてください。
    call c:\linux
    
    Linux.bat が、Autoexec.bat と異なるディレクトリにあるなら、 そのディレクトリを示すように書き換えてください。この例を挙げます。 Linux.batC:\batch にあるとすると、Autoexec.bat の最初の行は下記のようになります。
    call c:\batch\linux
    
    ファイルを保存して、エディタを終了させます。あとはリブートをするだけです。 Linux をブートするかどうか問い合わせるようになるはずです。

9.2 方法2

こちらは少し手間はかかるけれども、ずっと応用の利く方法です。この方法で は独自にブートメニューを作成します。ただし、このメニューは、Windows95 の元のブートメニューに置き換わるものではありません。この作業には、 Config.sysAutoexec.bat が必要になります。

  • A. 最初に、Config.sys を、スタートアップメニューを表示するよう に書き換えます。(なお、このようにカッコで囲んだ部分はコメントです。 実際には入力しないで下さい。)
    [menu]
    menuitem=Linux, Boot to Linux  (メニューブロックを定義し、表示する文字列を指定します)
    menuitem=Win95, Boot to Windows 95
    menucolor=15,1  (背景色を青、文字を白に設定します)
    menudefault=Linux, 15  (デフォルトの項目およびタイムアウトの時間を設定します)
    [linux]
    shell=f:\loadlin.exe f:\vmlinuz root=/dev/hdc2 ro (文法および例については5章を参照のこと)
    [win95]
    (いつもの Config.sys の内容はここ以降に置きます。もともと
     Config.sys が無かったのなら何も書かないでかまいません。)
    
    Config.sys ファイルを保存し、エディタを終了します。 Config.sys に設定する内容については、まずは上に挙げた例を元に、 必要な部分を変更して動かしてみるというのもよいでしょう。

  • B. 次に、Autoexec.bat を書き換えます。(先ほどと同様に、カッコ内 はコメントです。入力しないように)
    goto %config%
    :linux
    (ここはブランクのままにしておく。Config.sys 内ですでに設定されています)
    :win95
    (元の Autoexec.bat の内容をここに置きます。もともと 
     Autoexec.bat が無かったのであれば、これ以降はブランクのまま
     にしておきます。)
    
    Autoexec.bat ファイルを保存し、エディタを終了します。 Autoexec.bat に設定する内容については、まずは上に挙げた例を元に、 必要な部分を変更して動かしてみるというのもよいでしょう。 ここまでが必要な作業です。次にマシンをリブートすると、スタート アップメニューが現れて、Linux と Windows 95 を選択して立ち上げ ることができるようになっているはずです。

次のページ 前のページ 目次へ

[