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2. 目的とゴール

この文書は、一台のコンピュータ上で複数のオペレーティングシステムを 扱うためのひとつの方法論の解説を目的にしています。そして、Linux と LILO のインストールにある程度慣れている Linux ユーザを対象にしています。と はいえ、ひどく複雑なものは何もありません。ただ、オペレーティングシス テムをいくつかインストールするわけですから、それには比較的時間がかか るかもしれません。

他の方法論と違う点は、複数のオペレーティングシステムをひとつのブー トディスク上に収める必要がないということです。そのかわり、ひとつの基本 となるオペレーティングシステムが入った内蔵の固定ハードディスクと、各 々がひとつ以上のオペレーティングシステムを含んだ複数のリムーバルディス クとを使用します。もしあなたがどうしてもたったひとつのディスク上にふたつ、 3 つ、あるいは 4 つのオペレーティングシステムを置く必要があり、それら を共存させようとしているのなら、この文書はあなた向けではありません。

2.1 具体的なゴール

  • 基本となるオペレーティングシステムの入るディスクは、一旦取り 付けてインストールをすませればほとんど変更されないこと。これには、 ディスクのパーテイションを切り直したり、部分的修正を加えたりする必 要のないことも含まれる。

  • 一度か二度メニューから選択するだけで、起動時に複数の異なるオペレ ーティングシステムを簡単に切り替えられること。

  • インストールが終了すれば、BIOS,LILO その他の設定を変更しなく ても任意の OS にアクセスできること。

  • その時々の必要に応じてオペレーティングシステムを簡単に追 加・削除できること。

  • 将来オペレーティングシステムの数が増えたり、新バージョンを 追加したりしても安価で拡張性に富んだ運用ができること。

わたしは、これらの要求のうち最初の三点についてはかなり成功したと 思っています。最後のふたつについては、読者の判断に委ねます。


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