次のページ 前のページ 目次へ

1. はじめに

こんなに小さくてすばらしい Palm OS デバイスを持っていたら、きっと あなたも自分でプログラムを書きたくなるに決まってますよね。 一見すると、まず市販されている開発キットを買う必要があるように 思えるかもしれませんが、実はこれらのキットは MacOS か Windows の上で しか動作しないのです。 しかし、さまざまな人たちのたゆみない努力により、(付録の``謝辞''を参照) Palm OS 上のプログラムを開発するためのフリーウエアツールが開発されました。

この文書では、これらのツールをインストールする方法とその使い方について 述べ、さらに Palm OS プログラムを書くためのチュートリアルを提供しています。 最初に prc-tools を、私の説明と例を交えて紹介します。 prc-tools は、GNU gcc コンパイラの上に作成された、`C' 言語の クロスコンパイル環境を提供します。また、prc-tools には pilrc という、 リソースをコンパイルするためのツールも含まれています。

チュートリアルの章では、読者はすでに一般的なプログラミングや `C' 言語や UNIX の ``make'' などのコマンドに慣れ親しんでいる ことを前提としています。

さて、チュートリアルの章で説明しているプログラムをインストールする つもりならば、まずあなたの Palm OS デバイスのデータをバックアップ しておきましょう。

``参考文献''で説明されている API 文書も参考になります。

1.1 この文書について

このドキュメントの最新版は以下のURLで読むことができます: http://www.orbits.com/Palm/PalmDevelopment-HOWTO.html 正誤表、将来計画、いろいろな注意点や Palm 関係のリンクは以下からたどること ができると思います: http://www.orbits.com/Palm/. この文書は Linux Documentation Project (LDP) の一部です。 LDP に関しての詳細や、他の HOWTO 文書に関しては: http://sunsite.unc.edu/LDP/ をご覧ください。

この文書に関して、修正の必要な箇所や、もっとよい説明などありましたら、 上に書いたメイルアドレスまでメイルをください。その時には文書の バージョン情報も添えてくださいね。

この文書を翻訳したいという方がいらっしゃいましたら、 http://www.orbits.com/Palm/ をまずチェックしてみてください。すでに他の方が翻訳をしているかも しれません。 翻訳ができあがったら、私に SGML のソースをぜひ送ってください。 元の英語文書と一緒に参照できるようにしたいと思っていますので。

この文書は Copyright © 1997 - 1998 by David H. Silber です。 LDP HOWTO-INDEX 文書の著作権条件のもとに配布されています。

1.2 参考

The Palm OS Linux Desktop HOWTO http://www.orbits.com/Palm/PalmOS-HOWTO.html この文書では、HotSync クレードルや pilot-link ソフトウエアの インストール方法など、より基本的なことを解説しています。

C 言語に詳しくない方には、チュートリアルの章を読む前に

The C Programming Language, by Brian W. Kernighan and Dennis M. Ritchie
を読まれることをお勧めします。 (訳注: この本は日本語訳があります。「プログラミング言語C(第2版)」 共立出版 ISBN 4-320-02483-4)

この文書で解説している内容よりも詳しいことを知りたい場合には、 Palm Computing の以下の文書を読むことをお勧めします。

(訳注: 上記ドキュメントの日本語訳が販売されています。 「PalmOSバイブル」監訳:山田達司さん(日経BP社刊) また、「ここまでできるPalm/WorkPadプログラミングWindows版」 著者:漆畑広樹さん(オーム社刊) もとても参考になります。)

The Palm OS Conduit Development HOWTO http://www.orbits.com/Palm/PalmConduit-HOWTO.html この文書は、pilot-link ライブラリを使って Linux 用のコンジット プログラムを書く方法について書かれています。

1.3 メイリングリスト

Pilot-unix メイリングリストは、 Matthew Cravit. によって運営されています。 このメイリングリストのルール(mandate)は:

pilot-unix メイリングリストは、US Robotics Pilot PDA を UNIX システムと
一緒に使うことに興味のある人のための、議論と知識共有のためのものです。
これには、Pilot を UNIX と一緒に使うためのツール開発や、
Unix 上の Pilot 用 SDK の開発の助けをすることに興味のある人なども含まれます。

さらに詳細な情報(メイリングリストへの参加も含めて)については、 ``INFO'' という単語を含むメイルを pilot-unix-request@lists.best.com. 宛てに送ってください。Subject 行は無視されますので注意してください。

1.4 メイリングリストのアーカイブ

pilot-unix メイリングリストのアーカイブ(過去の記録)は、 http://www.acm.rpi.edu/~albert/pilot/. http://www.acm.rpi.edu/~albert/pilot/ にあります。このアーカイブは、 Chris Stevens によって運営されています。

1.5 FTP サイト

Unix 上で使う Pilot 用のツール類のアーカイブは ftp://ryeham.ee.ryerson.ca/pub/PalmOS/ にあります。 Jeff Dionne によって運営されています。

Free Software Foundation (FSF) は、gcc や gdb や binutils などなどの たくさんのフリーな開発ツールを提供してくれています。 URL は、 ftp://prep.ai.mit.edu/pub/gnu/. です。


次のページ 前のページ 目次へ

[