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2. はじめに

Linux のブートディスクは色々な場面で役に立ちます.例えば:

  • 新しいカーネルのテスト.
  • ディスク障害からの復旧.このような障害の原因にはブートセクタの消 失やディスクヘッドのクラッシュなど様々なものがあります.
  • 壊れたシステムの修復.root ユーザがちょっとミスをしただけでもシス テムは使えなくなってしまいます.このような場合はフロッピーディスクから ブートして復旧しなければならないでしょう.
  • libc.so等,クリティカルなシステムファイルの更新.

ブートディスクを作成する方法はいくつかあります:

  • Slackware のようなディストリビューションのものを用いる.ディスト リビューションに含まれているブートディスクを用いれば,少なくともブート はできます.
  • レスキューディスク作成ソフトを用いる.
  • ブートディスクを作成するのに何が必要かを学び,自分自身でブートディ スクを作成する.

最後の方法を選ぶ人もいます.自力でできるようにするのですね. これなら何かが壊れた場合でも自力で修復手段を考え出すことがで きますし,おまけに Linux の動作に関する深い理解が得られます.

この文書では読者の皆さんは Linux のシステム管理の基本概念を理解して いるものとします.例えば,ディレクトリやファイルシステム,フロッピーディ スクについては知っていることとします.mountdf コマンドの 使い方, /etc/passwd ファイルや fstabファイ ルの目的や内容も知っている必要があります.また,この HOWTO で使うコマ ンドの大部分は root で実行しなければならない点についても理解しているこ ととします.

ゼロから独自のブートディスクを作ることは難しいかもしれません.これらの ディスクを作る前に, Linux Installation HOWTO や Linux Installation Guide などの FAQ, 関連文書を読んでください.読んでいない方はブートディスクを 作るべきではありません.単に緊急時に使えるブートディスクが必要なだけなら, 出来合いのものをダウンロードしてくるほうがずっと簡単です. このようなブートディスクを入手するには,後述の付録 既製のブートディスクの入手をご覧ください.


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